モール型ECの意外な落とし穴、自社ECと共存するには

更新日:2016年9月13日
EC関連

こんにちは、ウルンゴの運営すしぱくです。('A')ノ

独自ドメインの自社EC構築は最強です。ほぼ開発が進んでいないEC-CUBE(きっと、えびすマートが主力だから)と違い、完成されたCS-Cartを使えば無敵!っというあからさまなPRはさておき、大手モール型EC(Amazonや楽天、BASEなど)も魅力的なメリットはあります。

ひとつ目は手間、ふたつ目は集客の部分です。

CS-CartのようなEC構築パッケージソフトの場合、インストールからショップをオープンするまでにそれなりの知識が求められます。CS-Cartが完全にエンドユーザー向けではなく、制作会社向けに提案している所を考えれば当然といえば当然です。対するモール型ECは、申し込みから販売(クレジット決済)まで非常にスムーズで、専門的な知識がほとんど必要ありません。販売開始までのフローが少なく手間がかからないのは、ショップオーナー側とすれば嬉しいことです。僕も簡易的な販売サイトならBASEで作ってしまう事も多いですしね。

次にふたつ目、モール型ECの集客です。以前の記事でも紹介したように、ネット上で出回っている商品、多少高くてもAmazonで購入するという現象(アマる?)があるくらい、大手のブランド力は強いです。新しくドメインを取って作った自社ECをマーケティングするより、よっぽどモール型ECの力を借りた方が楽です。

今回の記事では、そんな優秀なモール型ECを利用するなら、事前に知っておくべき意外な落とし穴を紹介しておきます。

プラットフォーマーの都合に振り回される

Amazonや楽天、Yahooショップなど、大手モール型ECでよくあるのが突然の手数料アップや、出品商品の規制です。特にAmazonが顕著なので一部紹介すると

配送コストや人件費の上昇等の影響を受け、従来のFBA手数料を諸経費の削減や運用の改善をはじめとする努力だけで維持することが困難なため、適正な料金体系への調整を行ったもの。出荷作業手数料は、1個当たり、メディア小型商品と標準商品を84円(税込、従来80円)、メディア以外小型商品74円(70円)、メディア以外標準商品95円(90円)、大型商品525円(500円)と、ほぼ5~6%の値上げとなる。

 アマゾン/出品者の配送代行手数料を値上げ | 物流ニュースのLNEWS

FBAでは昨今の保管、出荷、輸送、カスタマーサービスにかかる人件費上昇の影響を受け、従来のFBA手数料を諸経費の削減や運用の改善による努力だけで維持することが困難な事態となっております。
お客様の求める高いレベルのサービスを維持するために、2016年10月21日付でFBAの手数料を次のように改定させていただきます。

 Amazon.co.jp ヘルプ: フルフィルメント by Amazon手数料改定について


このように特定商品のみならず、ショップ全体規模でも容赦なく値上げをしてきます。Aamazon帝国の方針についてこれない方が悪いと言わんばかりです。次に、Amazonと言えばブロガー御用達のアソシエイト機能があります。商品リンクを貼ることで広告収入になるやつです。一昨年話題になったのはこのアソシエイトに大幅な変更がはいるのです。


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 Amazonアソシエイト広告でフィギュア紹介料が2%から0.5%に改定される - 楽しくないブログ

このように、突然フィギアの紹介料が大幅ダウンし、その代わりにファッション系の紹介料が増える変更です。2chまとめ系のアフィサイトは、フィギアの紹介で潤っていた事もあり収益激減に伴い大荒れ。市場の方向性などもAmazonのさじ加減で左右されることも周知しておく必要があります。


とにかく前にならえ状態、機能制限も多し

知り合いの話では、入金の連絡が数ヶ月なく、その間は立替えが必要になり資金繰りに四苦八苦したそうです。それも1度や2度ではなく、頻繁に起こるので体力の無い会社は破綻してしまうと疑問視していました。(ほんとの話です)。また、人気商品をAmazon自体が仕入れ販売はじめるケースもあります。業界最安値で掲載され、先月の売上は三桁万、翌月ほぼゼロという根こそぎ持っていかれるパターンです。メーカー直販大量仕入れされたら価格で勝てるわけがないですからね。仕入れ先と特別な契約を結んでいないとこのような事が普通に起きます。(これは僕が管理するショップオーナーさんの実話です)

次に大手モール型ECでは、コントロールパネルが統一されているのは致し方ないとして、お茶の子ネットやカラーミーなど、比較的小規模なECが作れる(独自ドメインも対応可能)サービスでも、ショップ自体の機能が制限されているケースは多く例えば、ウルンゴでも紹介した「多言語他通貨機能」はほぼありませんし、内部(フロント部分)をチューニングしたくてもできません。要は提供されている範囲でしか操作することが出来ないのです。

安かろう、高かろうではありますが、今後を見据えた運用を考えると、モール型ECだけでは不安な面も多いです。

顧客情報の取得、大手モール型ECではデリケートな問題!

自社ECのメリットは、粗利率の他に顧客情報の入手があげられます。怪しい情報商材サイトが、喉から手が出るほど欲しがるやつです。物騒な言い方かも知れませんが、利用者の傾向を知ったり掘り起こしプロモーションが行えるなど、顔が見えないネット商売では極めて貴重なものです。

モール型ECの場合も同じように顧客情報が入手できるのでしょうか。答えはNOです。実はものすごくデリケートな問題で、最も話題になった楽天が大炎上した以来、各社取り扱いがシビアになっています。

楽天市場に登録した個人情報のほとんどを各ショップは閲覧することが可能で、なおかつメールアドレスを含む個人情報については楽天市場自身が各ショップに1件10円でダウンロード販売しているとのこと。ダウンロードはCSV形式のファイルによって可能となっており、楽天市場を利用しているユーザーの個人情報がまさに「商品」として楽天から各ショップに販売され、だだ漏れになっている実態が明らかになりました。

 楽天、利用者のメールアドレスを含む個人情報を「1件10円」でダウンロード販売していることが判明 - GIGAZINE

楽天市場から個人情報がスパム業者に流出か、実名の記載された迷惑メールが楽天でしか使っていないメールアドレスに届き始める - GIGAZINE

このような事もあって、現在ではメールアドレスひとつとして入手するのは困難です。とはいえ、モール型ECの集客や手間を考え、自社ECの中で決済だけは大手ECを利用するハイブリッドな仕組み、CS-Cartが行っている「Amazonのログインアンドペイメント」を導入する店舗が売上を伸ばしています。

 面倒な会員登録を解消する「Amazonログイン&ペイメント」が凄い|CS-CartでEC構築[ウルンゴ]

終わりに

結論から言うと、初期はモール型を利用し、徐々に売上が増加したら自社ECで商品を販売するのが自然な流れです。とはいえ、モール型のECはプラットフォーマーに左右されてしまう為、価格だけで勝負するのではなく、自社ECでしか買えない(貰えない)付加価値をつけて販売できるかがキーであり、共存するための秘策とも言われています。

EC構築の情報サイトで、この流れを書いている所って少ないんですよね。

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